皆様はタイでの給与計算が
どのような方法で、どのように行われているかご存知でしょうか。
・実務のタイ人スタッフに任せていて、実は把握していない。
・~を使ってやってることは把握してる。
・毎月非常に時間がかかっていることだけ把握している。
といった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はタイでは実際にどのように給与計算が行われているのかを
ご案内いたします。
人事もしくは、経理の方の仕事の1つに「給与計算」があります。
文字通り、社員等自社で働く人への給料を計算する業務です。
企業に必ずある業務で、当然それはタイも例外ではありません。
「給与計算」は会社で働く人達への、報酬であり、ミスや遅れは非常にシビアな問題です。
遅れがあれば社員は不安に思い、ミスがあった場合会社への不信感につながります。
労働に対する対価を支払うことは、企業が果たすべき義務です。
給与計算はただ基本給と税金の計算だけではなく、法律に基づいて残業代の計算やタイならではのSick leaveも考慮する必要があります。
毎月同じ額の支給に見えるかもしれませんが、そこには税制・残業・有休等複雑な管理が多数あり、「給与計算」担当者は毎月頭を悩ませているのです。
給与計算とは具体的には、給料の総支給額を出し、そこから控除額・手取り額を計算し、従業員及び各関係機関に支払いを行います。
このように給与計算担当者には、重要な役割が2つあります。
①従業員にしっかりとした労働の対価を支払う
②税制や社会保険などの公的手続き
給与計算でミスをするということは、この重要な役割両方に影響を及ぼします。
まず、従業員には生活がかかっています。
給料の支払いが遅れることやミスをすることは、その人の生活を脅かすことになります。
特にタイ人は給料に関してはシビアであること・仕事を変えることに抵抗がないことから、不満があれば会社をすぐにやめるなんてことは珍しくありません。
また、税金の計算ミスは最悪の場合、追徴課税となったしまうこともあります。
タイの労働法や税制は日本と異なるので、情報が少なくより注意が必要なのではないでしょうか。
ここまでで、給与計算業務がどれだけ大変なことかはお分かりいただけたのではないでしょうか。
しかし、これだけではないのです。
実はタイ国内では、アナログでの勤怠管理をされている企業様が非常に多くいらっしゃいます。
よくあるパターンとして
①タイムカード打刻→実際の勤務状況と照らし合わせ、間違いないか確認しつつ、Excelにて集計
②指紋打刻→実際の勤務状況と照らし合わせ、間違いないか確認しつつ、Excelにて集計
どちらのパターンもそもそもの打刻がしっかりと行えているのかの確認、そして正しく打刻が行われているかを確認する必要がございます。
正しい勤務時間で打刻が行われているのか、残業を行っていたかなど。
また、紙による申請を確認する作業もあります。
残業の申請・早出の申請・休暇の申請等、全て紙による申請を行っている企業様が非常に多いです。
これらを一人、数人の担当者様が処理しています。
後続の給与計算作業を確実に行うにはまず、勤怠管理業務を確実に行う必要があります。
勤怠管理終了後、やっとの思いで給与計算作業に入ることができます。
給与計算の方法は
①集計を終えた勤怠データ、各種手当から総支給額を計算
②保険料、税金等の控除額を計算
③総支給額から控除額を引き、手取り金額を計算
④事務処理を行う
⑤従業員への給料支払い、各関係機関への支払いを行う
が基本的な流れになります。
タイで勤怠管理+給与計算を行っている担当者様は毎月これだけの業務を行っています。
給与は基本給・各種手当・控除額から成り立っています。
各種手当は企業様によって異なりますが、無難なところでは通勤手当・住居手当等があります。
また、タイではSick leaveが年間30日認められているため休みを取る人が多いです。
その対策として、皆勤手当てを付けている企業様も多くあります。
そして手当の中には、法律によって定めれらたものもあります。
残業手当や休日出勤手当です。
タイの労働法では、週に48時間・1日8時間が法定労働時間とされています。
そのため、それ以上の時間に関しては、時間外勤務として、割増賃金を支払う必要があります。
*時間外労働1.5倍 休日労働2倍
また、タイは有休の項目が日本よりも多いため、そこも注意しなくてはいけません。
給与計算業務を確実に行うには、大前提として確実な勤怠管理。
そしてタイの労働法や税制を正しく理解する等知識を深める必要があります。
労働法や税制に変化があった場合は、そちらに遵守する必要があるため、1度覚えたからと油断はできません。
常に最新の情報を仕入れて、身に着ける必要があります。
給与計算は従業員にしっかりをした労働の対価を払い、国に対してしっかり納税するためにミスをしてはいけない非常に重要な業務です。
ミスを起こさないためには、会社の就業規則やタイの労働法・税制を正しく理解する必要があります。
勤怠管理や給与計算を効率化することは、ミスを無くすだけでなく、空いた時間で担当者にその他の業務をやってもらうなんてこともできます。
よく弊社が相談される内容には
「勤怠管理の効率化を行いたいけど、タイ人担当者が嫌がる・自分の仕事を取られると思って抵抗される」
ということも多くございます。
そんなお悩みをお抱えの皆様、まずはお気軽に弊社にご相談くださいませ。